天国と地獄~サイコな2人~ 白夜行(TBSドラマ)との共通点

2021年1月から放送してきた
TBS系列 ドラマ「天国と地獄~サイコな2人~」

強い正義感が空回りしてばかりの女性刑事と
殺人事件の疑いのある、大手食品企業の御曹司の
魂が入れ替わって、お互いの生活を送る事になります。


男女の魂が入れ替わる物語は数々あれど
山中恒作『おれがあいつであいつがおれで』と
同書を原作とする大林宣彦監督の映画『転校生』が
真っ先に思い浮かんだという人が多いのでは
ないでしょうか。

「~サイコな2人~」の各回のタイトルを見れば
スッタフもそこは織り込み済みのようです。




このドラマは、猟奇的殺人を扱う刑事物でありながら
ファンタジーコメディ的な場面も多く見られます。
魂が入れ替わった後の様相は重みを増し、時に、
悲劇的な運命を映した「白夜行」(TBS系ドラマ版)
(東野圭吾原作)を連想させます。



脚本 森下佳子さん
演出 平川雄一朗さん
主演 綾瀬はるかさん
が同じで、全体のテイストが似ています。







太陽と月の描写。歩道橋。指にまつわる癖。
水面に浮く花。


幽霊亮司とクウシュウゴウ朔也に見る
親の呪縛と自己犠牲心。
どちらも敵視していた人物からの言葉に
目が覚めるも束の間、息絶えてしまいます。

彩子(日高)の乾いた笑みやドレスアップ
した時の妖しさは、雪穂と重なります。




✿香り高く美しくも儚い花

「白夜行」で亮司が雪穂に贈ったのは、紙で
作ったどぶに咲く花(泥に咲く花)、お釈迦様
が台座にする蓮でした。

喜んだ雪穂は、亮司へお返しとして、川面に
揺れている月を花に見立て示しました。
ついでながらに、亮司が作った蓮は見方によっ
ては月下美人のようでもありました。


泥より出でて泥に染まらぬ蓮
夜に咲き朝にはしぼむ儚い月下美人
 ー なんとも切ない花たちです。


「天国と地獄~」で話題にのぼるシヤカナロー
の花が実在するのかどうか、実在しても現在何と
呼ばれているのかわかりません。
劇中奄美の民宿オーナーは、サガリバナでは
ないかと推測します。



水辺に生えるサガリバナも、一つ一つの花は
一晩しか咲かないのです。朝にはポトリと落下
して、萎むまでのわずかな時間を水面に漂います。






画像
上段左 蓮
上段右 月下美人
下段  サガリバナ(水上)
一例です
提供:cascade


笹垣刑事と河原刑事も
だぶります。

刑事の中でも抜きん出た洞察力と
飽くなき執念で事件にのぞみ
弱い立場の人にも目を向けています。